亀とウサギさん(男性・20歳)の合格体験記
はじめに
私は、会計士を志した当初の予定通り、無事会計士試験を通過することができました。
大学の授業との両立は厳しいものがありましたが、授業の出席率が低い私のために学期末試験対策会を開 いてくれた友人達、いつも支えてくれた両親、優秀で、私に常に危機感を与えてくれたゼミの方々 や渋谷校の方々、渋谷校のスタッフその他皆様方に、心より御礼申し上げます。
クレアールを選んだ理由
公認会計士試験を志すに当たり、私が一番重視した点は授業料です。実績を出している予備校で あれば、自分がそこで努力さえすれば、何とかなるだろうと考え、大手予備校よりも格安なクレ アールを選択することにしました。
また、「非常識合格法」という、合格最低必要範囲を重点的 に勉強する方法に共感できたことも、クレアール入学を後押ししました。
非常識合格法
@ 薄いテキスト、少ない答練
何よりこれが、他校と決定的に異なる所だと思います。どれだけ基礎知識が定着しているかが、
本番試験に挑む上で重要だと思いますが、何回もテキスト、答練を回転させることができるので、
基礎知識の定着をスムーズに行う事が出来ました。
薄いと言っても、会計士試験に精髄している
プロの先生方が、重要論点とそうでない論点を取捨選択なさっているので、しっかり押さえてお
かなければならない論点は網羅されています。
A 短答、論文の区別を強調しないスケジュール
これは、一発合格を実現する上で重要な役割を果たします。会計士試験は論文試験も受からなけ れば、合格したことになりません。たしかに、短答では細かい論点が聞かれますが、細かい論点 の全部を対策しようとしても、キリがありません。短答、論文の共通範囲をがっちり押さえたう えで、短答特有の細かい論点にも手を出すべきです。
このような趣旨の下で、講義、答練スケジュ ールが組まれているので、合理的なスケジュールだと思います。
私が実践してよかったと思う事
@ 答練を上手く活用する。
答練は、授業の進捗度に合わせて行われるので、答練の予習をすることで、今までの授業の復習 になります。また、答練が行われた次の日までに、答練で間違えたところの復習を行うことで、 答練の論点をしっかりと記憶することができます。私は、答練をペースメーカーに、授業の復習 を行い、答練に備えました。
しかし、全ての答練をきちんとこなすことは、学生の方々、社会人 の方々にとっては特に、大変難しい事だと思います。実際、私も、学期末試験やゼミ発表の前に は、1〜2週間、答練を教室で受けることができず、挫折しそうになりました。しかし、そんな 時でも、朝早くや夜遅くに自宅で答練を解き、なんとか期限内には提出するようにしていました。
また、私は租税や選択科目の答練については、短答が近い時期であっても、全てクレアールのカ リキュラム通り受けていました。論文試験で、初学者が、短答免除者に差をつけられる科目は、 上の2科目ですので、一発合格を志すのであれば、カリキュラム通り答練を受け、差をつけられ ないようにするべきだと思います。
A 本番至上主義
私は、常に、「いかに本番で最高のパフォーマンスを発揮できるか」を考え、勉強計画を立てて おりました。計算科目は、成績が上がるまでに非常に時間がかかりますが、一度上がればなかな か下がりません。理論科目は、暗記が中心なため、試験直前の短期的な詰め込みが、大きな効果 を発揮します。
このような性質を踏まえ、基本的には計算科目の方に多くの時間を割きましたが、 短答直前の4、5月、論文直前の7、8月は理論科目にほぼ全ての時間を割きました。特に8月 は、大学が夏休みでしたので、1日中、理論科目の暗記に時間を注ぎこむことができ、論文試験 の前日頃には、クレアールで与えられたテキストに掲載されている論点をほぼ全て頭に叩き込ん だという実感が生まれました。
あと、各予備校で試験直前にヤマ当てを行いますが、盲信して、 そこにヤマを張らない方がいいと思います。試験は一年に一度きりですので、ヤマが外れた時の リスクは、大きすぎます。私は、各予備校のヤマ当てについては、他校に通っている友人やゼミ の先輩から、口頭で大まかな論点を教えてもらうに留めました。
B 1.5倍速のDVD講義
私は、講義を常に1,5倍速で聞くようにしていました。少しでも気を抜くと、たちまち置いてい かれるため、自然と講義に集中することができ、また、時間も大幅に短縮できるため、非常に有 効に時間を使う事が出来ました。
科目別勉強法
@ 簿記
簿記は非常に苦手でした。答練を受けても、常に悪い点数でした。しかし、めげずに、毎日1題 総合問題を解き、リースやストックオプションなど、個別論点を、土日にテキストの例題を一気 に解き直すことを繰り返したら、2月頃から成績がいきなり上昇し、平均点くらいは取れるよう になりました。
A 財務諸表論
財務諸表論は得意でした。テキストは薄いですが、重要論点はしっかり網羅されています。授業 を受けたら、次の日までには復習し、答練の予習、復習もしっかり行えば、自然と点数は伸びる と思います。
B 管理会計
原価計算のテキストが素晴らしくまとまっていたので、原価計算に関しては、答練よりも、テキ ストを何回も繰り返しました。理論や意思決定については、テキストよりも、答練を何回も解き 直しました。管理会計は、他の分野と比べると比較的論点が少ないので、一度インプットが終了 すれば、それほど時間を割かずに済むと思います。
C 監査論
答練では低空飛行でしたが、本番では、稼ぎ頭でした。監査論は、短答、論文ともに本番では、 知識よりもむしろ、その場で考えさせる問題が多いと思います。そのような問題に対する対策は、 テキストを暗記するのではなく、理解して、各テーマ(内部統制とか)の全体像を掴むことだと 思います。
テキストの内容を完全に吸収すれば、本番で満点近く取れると思います。実際、私も 短答では満点近くの点数を取ることが出来き、論文でもほとんど、論点の取りこぼしがほとんど ありませんでした。
D 企業法
テキスト、条文番号の暗記がかなり重要だと思います。私は、本当に何度もテキストを繰り返し 復習し、そのたびに条文を引いていました。また、山本先生の、熱意あふれる授業も楽しく、授 業中に板書されたことは、テキストの中に書き込むようにしました。
答練の問題と、その問題の 解答もテキストに書き込むようにし、テキストに全ての情報を一元化しました。
E 租税法
論文専門科目ですが、計算、理論ともにかなりの分量があり、簿記の次に、時間を要する科目か もしれません。しかし、各論点の重要度にも違いがあるので、重要なものは確実に押さえ、枝葉 の論点は、試験直前に眺める程度に押さえる程度にするなど、強弱をつけた勉強が有効かもしれ ません。
あと、租税法は、答練の問題が、重要な論点をほぼ網羅しています。なので、時間が無 い方でも、答練を何回も繰り返して解けば、計算に関しては、足を引っ張らない程度まで点数を 伸ばすことが出来ると思います。
F 経営学管理論
経営学管理論は、大学の講義でも同じ内容のものを扱っていたため、それほど時間を割きません でした。他の科目と同様、授業を聞いて、次の日に復習し、答練の予習・復習をしただけで、論 文試験直前までは、何回も復習するということはしませんでした。
G 経営学財務論
一見難しそうな計算式や単語がいっぱい出てきますが、講義にしっかりついていけば何とかなる と思います。計算式は、暗記するより、導出過程を理解することが大事です。
終わりに
いろいろと上記のように述べさせていただきましたが、一番大事なのは、「自分を信じる気持ち」 だと思います。
私は、論文模試の成績は、総合偏差値50でしたので、ボーダーの52を下回ってお りました。しかし、不思議と不安はありませんでした。合格するために自分の足りない部分はわ かっていたので、「この科目のテキストを××日までに○○回まわして、あの科目の応用答練の 間違えたところを、△△日までに復習する」と論文までの日数を勘案した上で、毎日のやるべき ことを決定し、それを着実にこなせれば、8月21日(論文試験日)までに、足りない部分を補え ると信じていたからです。こなすべき「やるべきこと」の量が多く、体力的にも精神的にも非常 に辛かったですが、「これをこなせば受かるんだ」と信じ、なんとか論文試験本番までたどり着 くことが出来ました。
本番では、今までにないくらい集中し、全てを出し切れました。本当に、 最後の最後まで何があるかわかりません。自分を信じて、諦めずに努力することが大事なのだと 思います。来年以降受験される方々も、講師と自分を信じ、やるべきことをこなせば、必ず結果 はついてきます。
私の体験記を今までお読みいただきありがとうございました。
皆様の合格を心よりお祈りして
います。