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らびさん(男性・22歳)の合格体験記

自己紹介

合格時点で22歳の大学四年の者です。勉強期間は2年半ほどで2回目の受験で合格しました。 2007年5月から大原1.5年入門通信で学習を開始。2008年の短答式では財会が足切りランクの点数でカスりもせず惨敗。その後心機一転して上級通学に切り替え、2009年の短答は78%で合格し、続く論文式試験も合格しました。

時期別勉強法と反省

T.入門生時代(2007年5月〜2008年5月) 0〜9時間/日

まずは講義をDVDで受講→復習というサイクルを繰り返していました。 しかし、大学とバイトとの両立が強いられる状況であったためスケジュールに付いていけず 講義の視聴、復習だけで手一杯となりレクチャーをやっと一巡させたのが12月半ばでした。 このとき、答練は一度もまともに解いてませんでした。

2008年1月からしばらく、テキストベースで簿記・管理会計を復習するものの 今ひとつ知識が定着せず、気づいたら2月になり、その時点での自分の学習の進捗状況から 08年度の合格は不可能と判断し、5月の短答式試験に特化することを決めました。

しかし、答練を全く解いてこなかったため当然ながら計算力が絶望的に低く 本番においても監査・企業ではそれなりの点数はとれたものの 財務会計が40%に満たない点数であったために、サクっと落ちてしまいました。

 企業:85
 管理:65
 監査:75
 財会:76
=計:301(60%)

→1.最も大事な基礎期に十分なインプットと演習を行えなかったことであとあと苦労する羽目に。
→2.短答の監査・企業については付け焼刃が可能だが、簿記・管理については一朝一夕で なんとかなるものではない。
→3.基礎知識(テキスト)を完璧に抑えてないのに応用(答練)をやるのは無駄、という考えから答練はやらなかったが、それは大間違いだった。計算に関してはテキスト→答練→テキストのインプット・アウトプットの往復的な作業が必須。

U.上級生時代(2008年7月〜2009年8月)

通信学習では集中力とモチベーションの維持に限界があると判断し、通学コースに変更しました。 また、この時期になりますと大学の取得単位にも余裕ができ、親の協力も得られてバイトをする 必要がなくなったため 学習に専念することができるようになりました。

(1) 2008年7月〜10月(上級レクチャー期) 8〜9時間/日(レクチャー時間含む)

大原の上級フルパックコースですと、7月〜10月にかけてレクチャーが行われ その後は年明けまで計算科目の答練を中心としたカリキュラムとなっています。 7月〜10月はとにかくレクチャーを集中して聞き、復習を丁寧に行って基礎知識を身につけるこ とを意識しました。 また、しばらくは答練が無かったため、問題集の巻末にある総合問題を何度も解きました。

→1.計算のレクチャーは講義に集中して、該当範囲の演習を繰り返しやること。これだけで基礎は身につく
→2.この時期は総合問題に慣れるために、時間は気にせず下書きを丁寧に書いて 問題を解き終わってから下書きの改良点を考えるようにした。 同じ問題を何度も解いてるうちにコツがわかるようになり、漠然とではあるが自分のスタ イルが確立された。
→3.理論のレクチャーはテキストに情報を集約することに集中し、復習は30分程度。 講師の説明や、レクチャー中に思いついた自分が最も納得できる言い回しなどを どれだけテキストに書いておけるかで年明け以降の学習のはかどり具合が変わってくる。

(2) 2008年10月〜12月は(計算答練期) 8〜9時間/日

計算科目の答練を中心に。 答練は丁寧かつ反復的に解き直すことを心がけ、必要に応じてテキストに戻って知識を確認しま した。 よく「年内に計算を完成させること」といわれていたため、それまでに与えられた答練について は すべて時間内に90%以上得点出来ることを目標に学習していました。

→1.答練を何度も回すことになる。
→2.答練の管理を行い、答練ごとの出題範囲や重要性、間違った箇所などをメモしておくと後々役に立つ。

(3) 2009年1月〜3月(答練期) 8〜9時間/日

この頃から計算以外にも企業・監査・経営といった理論科目の答練もはじまります。 この時期は答練がかなりタイトに詰まっており、答練の予習・復習だけで手一杯でした。 また、3月からは短答答練も開始しましたが、計算の復習だけ丁寧にやり企業・監査・財表につ いては とりあえず放置していました。

→1.理論科目の答練については、予習・復習両方必須。が、どうしても学習時間が足りない場 合は復習を優先させる。
→2.計算については応用答練の復習を中心に、できれば基礎答練(10〜12月の答練)や巻末問題 なども ローテーションを組んで回しておきたい。
→3.この時期に計算の完成度が足りないと感じた場合は、計算を優先させるべきだが 理論手付かずという状態は避けたい。

(4) 2009年4月〜5月(短答直前期) 10〜12時間/日

4月に入ってもまだ論文答練はつづいていましたが、短答に落ちては元も子もないと判断したため、そこらへんは割りきって4月からは論文答練は全てさぼり、短答に特化しました。この時期は一分一秒が惜しいので予備校の自習室ではなく自宅で学習しました。

計算については簿記・管理とも短答答練で全体の15%以内の成績をキープしていたため、計算力を維持するということを目的として過年度の物を合わせ短答答練を回転させるような学習を行いました。

一方、監査以外の理論科目ではひどい点数をとっていたため、この時期からは理論の学習に 多くの時間を割きました。また、この時期経営・租税はノータッチでした。 本番では、不安だった財務会計が去年よりは易化していたため問題なく合格できました。

 財務:160
 監査:80
 管理:75
 企業:75
=計:390(78%)

→1.簿記・管理は短答答練をベースに必要に応じてテキストにもどるという感じでやった。 短答論点確認用のノートを作るのも効果的だった。
→2.肢別チェックは結構使えましたが、テキストや原典と組み合わせながらでないと網羅性に 問題はあり。 使い方としては原典やテキストを読み込み→肢別チェックで確認。 二周目以降は間違えた部分・不安な部分のみを回す。
→3.短答対策について詳しくは科目別勉強法の項で書きます。

(5) 2009年6月〜8月(論文直前期) 12〜13時間/日

この時期は直対答練と論文総まとめテキストを中心に学習しました。 計算は直対答練と連結/企業結合/CFについての基礎・応用答練を回し、 理論については総まとめテキストと直対答練をひたすら頭に詰め込みました。 しかし、予想外に理論の論証が定着していないことに気づき 思い切ってそれまでの読み込み中心の学習方針を変え、論証のロジカルフローをパソコンで打ち 出すようにしました。 一見効率が悪いようですが、定着率は読むだけとは比べ物にならないくらいよく、 結果的には成功だったと言っていいのではないかと思います。

→この時期に、「テキストの論証を覚えるのは無理」とようやく気づいた。 特に経営や財表については独特の言い回しで非常に覚えにくい所があるため それを自分が覚えやすい言葉に置き換えてPCに文章として打ち出し、それを覚えるという 方法をとった。当然、その過程で正しくない表現になってしまう可能性はあるが テキスト丸暗記でも出来無い限りはそういったことは仕方が無いので、そこらへんは割り 切っていた。

科目別勉強法

簿記

愚直にテキスト→答練→テキストの往復作業を行うだけです。 また、答練の復習にあたっては「理解が足りなくて間違えた」箇所よりも 「知っていたのに不注意で間違えた」箇所に注意するようにしていました。 最終的に受験生の知識量はほぼ同等になりますので、最後に勝負を分けるのはケアレス ミスをするか否かです。 早い段階からいかにケアレスミスを少なくするか、を意識して答練に臨むようにしましょ う。

<短答対策>
短答答練を解き、間違えた箇所・合っていたけど不安な箇所をチェックしテキストで確 認しましょう。 このとき、短答ノートとしてそれらの箇所の解答解説的なものを作っておき 起床後、休憩時間、就寝前などに短時間に繰り返し論点を確認できるようにしておけば 完璧です。

財務諸表論

振り返ってみて一番おすすめなのは、テキストの文章を自分が覚えられそうな表現 に置き換えてロジカルフローをパソコンで打ち出して、それを覚えること。 財表は、とにかくテキストの文章が難解で覚えづらいのでそれをそのまま覚えようとす るのは なかなか難しいのではないかと思います。 また、一度自分の言葉でまとめ直すことによって理解が深まるので、丸暗記よりは現在 の現場対応型の試験傾向 に対応しやすいのではないでしょうか。

<短答対策>
基準部分は法規集でやりました。それ以外の部分については肢別チェックと短答答練に 出題された部分のみ。 短答の財表は割と思考力を試してくるような物が多いので、肢別チェックなどで慣れて おく 必要があるかもしれません。

管理会計論

答練を大事にしましょう。特に大原の管理の基礎答練はかなりいい教材だと思うので、 基礎答練を中心に 勉強していました。逆にテキストは今ひとつ使いにくい気がします。 原価計算が大の苦手だったのですが、答練の解答解説を自分で作成してみることで 理解が深まり苦手を克服できました。 理論については、答練で出されたものをその都度押さえるようにし、本番前は短答後に 配布される 理論テキストをパソコンにまとめ直してそれを暗記していました。

<短答対策>
原価計算基準は非常にめんどくさいですが根気強く何度も読み込む事。 計算については、簿記と同様に答練→テキストを繰り返し、 短答ノートに不安論点の解答解説を作って論点を確認できるようにしておく。 また、計算問題を基準の文章に照らし合わせる作業もしておくと理解が深まります。

企業法

論証集と答練をまとめ直して、それを覚える。 企業はそれほど理屈が難解ではなく、作文でなんとかなる部分も多いので論証の構成や 骨組み、キーワードを 拾ってノートにまとめることを意識していました。 テキストはあまり使いませんでした。

<短答対策>
教材についてはテキストが最も優れているのですが、如何せん説明がくどいので効率が 悪いです。 また、いちいち六法に当たるのも時間が勿体無い。 そこで、私はテキストをベースにしてノートに箇条書きでまとめ直しました。 非常に非効率的に思えるかもしれませんが、まとめる作業で頭の中が整理されますし ノートを使えば4時間程で全範囲を確認できるようになりましたので回転率はむしろ向 上しました。

監査論

テキストの読み込みが中心ですが、テキストに書いてある内容のうち、基準に乗ってな い部分を覚えることを 意識しました。勉強が難しい科目ではありますが、個人的には「基準を使いこなせるよ うにすること」が 最大の近道ではないかと思います。

<短答対策>
論文の勉強がそのまま短答対策になっている科目であり、初期の短答答練で企業が壊滅 的な点数を とってる中、それなりの点数がとれている理論科目でした。 短答対策としては、基準の読み込み→肢別チェックの繰り返しでした。 基準を読み込む際は、試験問題として引っ掛けてきそうなところを意識し、問題として 出題されそうにない 項はどんどん消して作業量を減らすことを心がけました。 肢別チェックは基準を読んで分かる部分は消し、間違えたところ・不安なところだけを 残して回転させるように しました。

租税法

法人税の計算に付いては、ポケットコンパスをメインに学習し、答練や問題集は問題慣 れのために たまに解くという程度でした。 消費の計算は最初は何がしたいのかよくわからなくて苦労しましたが、まずは計算構造 を 大きめの紙に書き出し、それを押さえてから判定ができるようにすることで克服しまし た。 所得の計算については条文を見ながらなら解ける、という程度にするように意識してい ました。 理論に付いては、理論テキストは全く使わず、短答終了後に総まとめテキストをまとめ 直して おぼえるという学習をしていました。

経営学

計算は答練に出題された範囲をその都度テキストに戻りながら押さえていくようにしました。理論は財表と同様に言い回しが独特で非常に覚えにくいため、自分の言葉にまとめ直してからそれを覚えるようにしました。

全般的なアドバイス

1.適度に息抜きをしましょう。上級講座に入ってからは、週に一日は休むようにしていました。また、無味乾燥な毎日でどうしても心が荒みがちですので、通学時間に読書をするなどして気分転換を図れるようにした方が、学習がはかどります。

2.慣れあいすぎはダメかもしれませんが、ご飯を一緒に食べる友達くらいはいた方がいいです。人間、人との会話がないと心が荒んでいってしまいます。

3.大学受験と違って、100点を目指す試験ではないのであまり完璧主義にならないようにしましょう。みんなが出来そうなところを確実にできるようにする。それ以外の部分はなんか書ければいいね、くらいの気持ちでいた方がうまく行く気がします。

4.答練が大事です。特に計算についてはテキストは辞書みたいなもので基本的な教材は答練です。答練は出題範囲、重要度、間違えた箇所などをスケジュール張などに記録しておきましょう。私は、何度も解くべき問題(ローテーションに組み込む問題)、たまに解くべき問題、一度見直したら放置する問題に分けて管理していました。




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