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渋谷の狂犬さん(男性・22歳)の合格体験記

はじめに

この体験記は私の体験の範疇で書いています。私は幸い受験勉強に専念できる環境があり、幸い一発合格できました。進路に悩んでいる方、これから会計士受験を始めようかと考えている方には特にご参考になるかもしれません。

会計士を目指した理由、クレアールを選んだ理由

私は大学3年生の時に就職活動に失敗しました。納得のいく結果が出なかったため、自分がこの先社会で活躍できるのか不安になりました。サークル活動やアルバイトばかりしており、奥に何にも打ち込んでこなかった大学時代をすごしていた私には、就職活動でアピールできるポイント がないことに気づきました。就職活動に敗北して1ヶ月ほどだらだらとすごしました。

ある日、 本屋を徘徊していると、「公認会計士非常識合格法」という本が目にとまりました。その内容に はとても説得力がありました。著書の中に「試験レベルを神聖視しない」という一節があり、自 分が今まで「試験レベルを神聖視」しすぎていたのではないかと思い、「正しく勉強すれば自分 も合格できるかもしれない」と考えました。また、クレアールの「受講生の立場で考えてくれる」 「薄いテキスト」「無駄がないので受講料が安い」といった点に魅力を感じました。一言で言う と「非常識合格法」の趣旨に共感し、クレアールを選びました。

勉強過程

2008年 夏〜秋 <計算力養成>

大学4年の6月から私の1年3ヶ月の受験生生活が始まりました。はじめはカリキュラムの全体 像がわからなかったため、とにかく目の前の講義DVDとテキストをこなしました。カリキュラム 的には余裕があったのですが、前倒しで進めるに越したことはないと思い、6月の時点から毎日 のように予備校に通い始めました。

当時私は大学4年生だったので大学の試験も数科目しかなく、予備校中心の生活でした。1日に 簿記1級の講義DVDを2〜3本ずつ消化して、8月から始まる会計士講座に備えました。 8月後半から会計士講座がスタートして、初めての理論科目が始まりました。

合格者方々のアドバイスで、
・計算科目の習得には時間がかかるので年内にある程度完成させておくこと
・11月の簿記1級を中間目標とすること
を勧められたので、年内は理論科目については講義を聴いて軽く復習する程度にとどめ、計算科 目に時間を割きました。計算科目の勉強は、テキストと答練を繰り返していました。

2008〜2009年 冬 <照準変更>

苦しい時期でした。簿記に勉強時間の9割を割いていましたが、答練の点数は一向に伸びず、簿記への苦手意識が強まっていくばかりでした。 11月の簿記1級に不合格となり、自信をなくしていました。

1月からは理論科目のボリュームが増えてきて、計算にばかり時間を割いていいものか悩みまし た。しかし、「簿記ができなければ受からない」と講師や合格者の方々が口をそろえて言ってい たので、苦手科目であったの補強に努めました。

2月になっても、成績が伸びず、「このままでは短答に受からない」と感じてきたので、当面の 目標を「8月の論文式合格」から「5月の短答合格」に切り替え、租税法・経営学の勉強をいった ん中止しました。しかし、他の科目の論文式答練はカリキュラム通りに受け続けました。

2009年 春 <短答直前>

3月に入り、答練の復習は短答答練のみにしました。また、理論科目は直前にも伸びるといわれ ていたので理論科目の勉強時間を増やしました。とは言え、苦手科目の簿記が合格レベルに達し ていなかったので、自習時間の7割程度は簿記に割きました。

4月、アカウンティングスクール(会計大学院)に入学。学校に週4日、そのほかの時間は予備校と いう生活パターンになりました。大学院では会計士試験に関連する科目を多く履修したため、予 備校との両立はそれほど苦ではありませんでした。 4月時点ではまだ、短答に受かる自信はありませんでしたが、5月に短答式公開模試の結果をみ て一変しました。 3つの予備校で公開模試を受けたのですが、3校すべてで偏差値55以上とれたことが大きな自信 となりました。

5月は総復習として、短答答練をひたすら繰り返し解きました。

2009年 夏 <短答合格>

短答後は、遅れていた租税法と経営学を詰め込みました。租税法はボリュームが多く、冬にしっ かり勉強しておけばよかったと後悔しました。6月はこの2科目のキャッチアップに費やしまし た。

7月は、直前講義、直前答練がはじまり、答練、テキストを頭に詰め込みました。もう新しい知 識を入れるのはやめて、今までの復習に努めました。 簿記論文答練も復習がおろそかになっていたため、復習を怠っていた自分を呪いつつ繰り返し解 きました。

試験は全科目総合の偏差値で合否が決まるため、この頃から「攻めの科目・守りの科目」を決め、 メリハリをつけて総仕上げをしていきました。「論文式試験には傾斜配点があり、周りの受験生 ができる論点を落とさないことが大事」と聞いていたので、特にヤマを張らずに基本的な論点を まんべんなく、確実に正答できるようにすることを意識しました。

勉強方法

講師・合格者の方々からのアドバイスを参考にして、自分なりに実践していました。

計算科目については
1.テキストの例題すべてをよどみなく解けるようにする
2.答練すべてをよどみなく解けるようにする
この2つを目標にしていました。クレアールのテキスト・答練はこれが可能な分量だと思ったの で、最後までこの2つを目標にしていました。(実際には達成できていません)

また、「トップダウン型の勉強」も心がけました。 先にテキストの例題や問題集や簡単な答練を完璧にして積み上げていく「ボトムアップ型」では なく、まず難しい答練を解いてわからなかったところはテキストに戻る「トップダウン型」の方 法です。これにより出題率の高い論点を効率的に学習できました。

理論科目については
1.授業中に頭をフル回転させて、考えながら講義を受ける
2.復習時も理解に努め、自分の言葉で説明できるようにする
ということを心がけていました。本試験ではテキストに乗っていない問題が出題されます。テキ ストの丸暗記では応用力が養われないので、「なぜ」を常に考えるように心がけました。

全般的には

1.バランスを重視
会計士試験は全科目総合の偏差値で合否が決まります。傾斜配点がされます。苦手科目・苦手論 点の克服が一番の近道だと思います。

2.深刻にならない
覚えたことをすぐ忘れる、何度やっても間違えるなど、嫌になることは多々あります。5回やっ てだめなら10回やればいいという気持ちで、根気強く繰り返すことですこしずつ実力がついてい きます。
そして、合格を信じること。成績が悪くても、「自分は日々合格に近づいている」と思って頑張 りました。

3.気分転換をする
一日中予備校にいると間延びしてきます。今やっていることが無駄に思えてくることもあります。 定期的に勉強から離れて、全く関係ない本を読んだり、遊びに行ったりすることで、リフレッシュ できます。私はこの受験生生活のうちに8回旅行に行きました。前もって遊ぶ予定を入れて、「 それまで頑張ろう、帰ってきたらまた頑張ろう」と思ってメリハリを意識していました。
アルバイトも気分転換になりましたが、比較的時間を多く取られてしまうのでやはり勉強時間を 確保することを優先しようと思い、12月に辞めました。

最後に

受験勉強を始める前は、試験勉強より一般企業に就職したほうが楽だと思っていましたが、今で はこの試験に挑戦して良かったと思っています。今回の合格は運も味方してくれたと思いますが、 あきらめず挑戦し続けたから得られた結果だと思います。

そして、クレアールを選んで良かった と思っています。クレアール以外の教材は(ほぼ)使いませんでした。会計士受験を始めようか と考えている方は、是非一度石井先生の「公認会計士非常識合格法」を読んでみることをお勧め します。

本当に多くの人の協力があって最後までやり遂げることができました。受験のあいだ私 にかかわったすべての人に感謝しています。ありがとうございました。





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