むぎゅうううううううううう!さん(男性・20歳)の合格体験記
自己紹介
●HN:むぎゅううううううううううう!
●一発?合格
2008年8月の税理士試験終了とともに勉強を開始
その年の簿財に合格し、財務会計論の免除を取得。
2009年5月の短答式試験には65%で不合格となる。
2009年12月の第T回短答式試験では無事通過。
2010年8月の論文式試験を無事通過。
2009年5月短答に一度落ちているため一発ではないのかなと考えています。
このため、一発?にさせていただきました。
●最終学歴:専門学校卒業
●通学校:O原
●得意科目:管理会計、簿記、租税法
●苦手科目:企業法、監査論、経営学
理論が全然書けない人でした。
本試験の手ごたえとか点数とか
監査論
手ごたえ→全くなし。本当にわかりませんでした。ただ、2chを見ているときにちょくちょく正解が出ていてそれを書いたなぁ…。ぐらいでした。
ちなみに普段の答練はアップダウンが激しく、上は上位者表でしたが下は90%付近を取ったこともありました。それくらい監査はブレるので本試験のときもたまたま取れた感じが強いと思います。試験中に一番感じたことは、やっぱり内部統制監査を外してきたんだな〜ということでした(笑)
実際の点数(換算後)
第1問:31.00/50
第2問:26.35/50
合 計:57.35
租税法
手ごたえ→\(^0^)/オワタ
租税法は個人的には最もコンスタントに点数が取れている科目でした。 ちょくちょく上位者表に載ったりもしてました。 ですが、本番では理論を大外ししたことを試験終了後に気がついてしまい…。 完全に頭の中ではお通夜状態でした。 やはり、実際に理論の点数はボロボロだったです。 計算でなんとかカバーした印象が強いです。
実際の点数(換算後)
第1問:19.9/40
第2問:38.9/60
合 計:58.8
会計学(午前)
手ごたえ→一番自信がありました。
会計学(午前)は個人的に最も得意科目で短答のときも企業法とともに得点を稼ぐ科目になってました。 答練でもいつも上位者表に乗る一歩手前の点数を取っていたため、コンスタントに上位10%には入っていました。 そのため、本試験においても一番自信を持って取り組め、大きなミスを犯さなかったので点数が取れてると思っていたのですが。 実際はそのようなことはなく平凡な点数に落ち着いていました。
実際の点数(換算後)
第1問:26.8/50
第2問:28.25/50
合 計:55.05
会計学(午後)
手ごたえ→\(^0^)/オワタ
会計学(午後)は簿記とかなので得意科目であったはずなのですが。 本試験のときに簿記がほとんどできなかった印象を受けました。 というか、第5問はほとんど全滅だったのじゃないかというくらいです。 理論も覚えたものと現場対応が結構盛り込まれていた感じでわからない問題も多数あったので、終わった後にがっかりして二日目が終了したことを覚えています。 実際に開けてみるとやはり唯一の換算後点数半分割れだったので手ごたえと実際の点数が一番近い科目でもありました。
実際の点数
第3問:32/60
第4問:33.1/70
第5問:30.75/70
合 計:95.85/200
企業法
手ごたえ→うん、足きりだし来年に向けて頑張らなきゃ!
本当にこんな手ごたえでした。 というか、確実に足を切っていると思っていました。 なぜならば第2問の問1の解答用紙の半分が白紙だったからです。 終わった瞬間頭が真っ白になって本当にこのまま家に帰りたい衝動に駆られました。 実際の点数を見てみるとそんなことはないのですがやはりすごいショックを受けました。 時間配分の面でも第2問の問題把握に30分を掛けるという暴挙を犯してしまったこともあり、正直諦めていました。
実際の点数
第1問:29.5
第2問:24.8
合 計:54.3
選択科目(経営学)
手ごたえ→結構取れたんじゃない?
そう感じた理由が第1問の理論にありました。 答練ではひたすら理論を書かせるという形式を取っていたので本試験の問題を見た時に穴埋めばかりだったのに驚いてしまったためです。 実際、答練は理論に1時間かかることもざらだったのですが本試験は15分で終わってしまい拍子抜けした印象を受けました。 また、テキストには記載されていなかった財務諸表分析が出題されていたのでものすごいあせってしまいました。
計算においてもできるところとできないところがはっきりしている印象を受けたのでみんなが取れるところは取れているという風に感じたため、結構取れているという印象は受けました。 しかしあけてみるとそこまで点数が取れているわけではなかったのがびっくりしました。
実際の点数
第1問:27.2
第2問:30.15
合 計:57.35
総評
実際に始めて論文を受験したわけですけれども、やはり自分の手ごたえと実際の点数の感覚が違うなという印象を受けました。足きり食らっていると思っていた科目が平均を普通に超えていたり、逆に出来ていると思った科目がそんなにできていなかったり。等やはり本試験のときに自分自身が感じた感覚とは異なる部分も多いみたいです。
それでも順位が1200番台なので決して良い成績とはいえないのですが、私が行ってきた勉強法について以下で触れていきたいと考えています。
勉強法について
監査論
私は監査論が短答のころから大の苦手でした。自分自身の勉強法としてイメージで覚えてしまうということが往々にしてありましたのでイメージがつきにくい監査論はまさに天敵となりました。 なので私は基本的に自分が通っている予備校のテキストしか使用していませんでした。ほかには答練で配られるレジュメなどをペタペタテキストに貼り付けていたのみです。
そして基準を読み込むということがあまり好きではなかったのでやはり基準も読みませんでした。しかし、どうしてもテキストで薄くなりがちな内部統制監査だけは基準に立ち返って読みました。
あとは09年受験や10年受験のときの答練をひたすら回していった印象です。 監査論の対策はそれぐらいしかやりませんでした。 ですが、テキストの中身を理解していれば平均点を取ることが可能だと思います。 なのでテキストをしっかり読み込むことが短答・論文ともに近道なのではないかと思います。
租税法
(1)計算
租税法に関してはひたすら解くという印象です。 租税法は1時間答練や2時間答練等さまざまな答練に加えて問題集も一緒に回しておりました。 ですのでやっていること自体はほかの人とは変わらないと思います。
また、予備校から配布されるポケットコンパスに自分の間違えたところや足りないところを適宜書き込んで自分なりの間違いノートもどきを作成していました。 計算に関してはそれを繰り返すことにより、コンスタントに点が取れるようになりました。 個人的にはある一定点までは一番費用対効果が高いと感じている科目でもあります。
また、所得消費をどれくらいやればいいものかという疑問があると思いますが、私個人は租税法で点を取ることを目的としていたので所得の計算も消費の計算もできるだけ完璧にはしていましたが、所得税は○○所得の計算ができる程度で十分だと思います。それ以上は費用対効果が悪い気がします。
消費税に関しては、テキストレベルで十分だと思います。答練でわからないものが出てきたら適宜追加するという形が一番費用対効果がよいと個人的には考えています。
(2)理論
理論は、理論対策テキストを眺めていたくらいです。 覚えやすい方法としてはやはり計算とリンクさせることです。 特に法人税法の計算途中には、「受取配当の益金不参入は、二重課税排除のため…」等問題を解いている途中に理論を反芻することにより理解度がさらに深まることと思います。 実際に私はそのようにして勉強をしていました。 まぁこじつけといえばこじつけなのかもしれませんが、でもこれで理解が格段に早まり、最終的にはほとんど租税の理論にしか時間を要さなくなりました。
ですが、みなさんに1つ注意してほしいことがあります。 私が本試験の理論でコケてしまったのは、「租税特別措置法」の区分がうまくできていなかっせいでもありました。 というのも、本年度の試験では「租税特別措置法の規定の適用を除外する」と問題文に記載してあったのです。
法人税法と法人税法通達と租税特別措置法。 条文集には法人税法しか載っていないため、通達と特措法は不明確になりがちです。 ですが、特措法は簡単な覚え方があります。 それは、「納税者有利」であるということです。 そこを抑えていれば、2つ規定があった際に納税者有利の規定が特措法ということになるので国が有利になる規定を書けばいいということになります。 勉強法とは多少異なるのですが、これは覚えといて損はないです! これだけでもノートか何かに書き留めといてください(笑)
会計学(午前)
(1)計算
計算は、いわゆる原価計算論の部分と管理会計論部分に分けられます。個人的には、原価計算論の部分は訓練が必要ですが、管理会計論部分は訓練は必要ないと考えています。 このため、私はひたすら個別原価計算や総合原価計算などを毎日解いて、管理会計論部分は週1回くらいしか解いてませんでした。 というのも、原価計算論部分は繰り返すことによってスピードが速まる傾向にあるのですが、管理会計論部分においては、初見でどれだけ取れるかということが重要になってきます。 よって、私は管理会計論部分は解き捨てとして一度しか解いていない問題が多数ありました。
私個人としては、原価計算論部分の中でも費目別計算を理解することが理解を深めるために重要だと思います。 費目別計算を理解すれば原価計算の一連の流れが理解できるようになり、よほどの変な問題でない限り対応できるようになるためです。 また、ほかの人が苦手とする部分でもあるのでそこを理解すれば差をつけられると考えます。
(2)理論
理論は、私は唯一某校のテキストを利用させていただきました。短答のころに一問一答を見て、感動してしまったためです(笑) 改めて講義を聴きなおしたのですが、やはり目から鱗が落ちる講義内容でした。 もし余裕があればぜひ、そちらを聴くことをお勧めいたします。 理論の理解に加えて計算の背景などもわかるようになり、理論自体を覚えやすいです。
ですが、さすがに計算答練を解いているときには反芻する時間はないので、答練を解き終えて復習を行っている段階において、その背景が記載してあるテキストに戻って該当箇所を読むことにより理論の精度を高めていきました。 正直、会計学(午前)の理論の重要度はそんなに高くないと思います。なので、どっちかというと計算をやるか会計学(午後)の計算や理論に時間を当てたほうが費用対効果がいいと私個人としては感じます。
会計学(午後)
(1)計算
計算は、ただひたすら連結と企業結合を解いていました。 連結に関しては解くだけなのですが、企業結合はさまざまなパターンが出題されたりもしたので、出題されるごとにテキストに戻って改めて内容を確認して…の繰り返しでした。
やはり簿記は解いた問題の数がものを言うと思います。 私は実際問題としてほかの人よりも簿記の問題を解いた絶対数が少なかったので実際の本試験のときにもその結果が現れていると思います。
(2)理論
理論に関しては、レジュメですべて間に合わせていました。 監査論でも申しましたように私は基準に立ち返るのが非常に嫌いです。めんどくさいからです。 よく講義でも「テキストやレジュメには最低限のことが書いてある」ということを言われていたのですが、実際基準を見なくてもある程度の点数は取れると思います。 もちろん、基準に戻ってちゃんと原文を読み込むほうが理解は深まると思いますが、必ずしも振り返って見なければならない!ということではないと個人的には思っています。
理論自体の勉強法は、仕訳にこじつけて覚えていました。 このような処理をするのはこのような理由があるからだな。という風に。 そうやって理解することにより計算の理解速度も早まりました。 ですので、こじつけで覚えることを個人的にはお勧めしたいと思います。
企業法
企業法は、短答のときは得意科目だったのですが、論文に関しては非常に不得意でした。 というか、本当にトータルで見ても50%よりも上に行ったことがありませんでした。 さすがに5月くらいになると全然伸びないので焦ってしまって、先輩に相談したらすごい覚えやすい方法を伝授していただきました。
みなさん、論文の企業法は論証例を覚えるものだと思っていませんか? 少なくとも私は先輩に相談するまでそう思っていました。 短答と論文でやっていることが一番違う科目だとも思っていました。 しかし、先輩の話を聞くと、短答と論文の差があまりない科目だと感じるようになりました。
「物事には常に原則があり、その不都合性を修正するために例外が存在する。」
「法律は、原則の条文が前にあり、その後に例外の条文があり修正している」
このことに気づいたときから企業法の論証例を理解するのが楽になりました。
たとえば、105条は株主の権利を規定していますよね。 当然、この条文が株主の権利がすべて認められるという原則の条文です。 その後に107条、108条について株主の各種権利について制限しています。 これが例外の条文です。また、両者の条文の趣旨も短答に合格される方なら誰でも知っているのではないのでしょうか。 たったこれだけで、おそらく一つの論証例を書けると思います。
このように、ごく当たり前のことをごく当たり前に書けるようになるだけで企業法の点数が飛躍的に伸びます。 少なくとも平均は取れるようになりました。 実際本試験でも同じような手法で書きました。 第2問の問1は何を書けばいいのかわからなかったため半分白紙になりましたが、上記2つを心がけるだけで答練レベルであれば書けるようになります。
科目レベルを狙われる方ならばまた違う勉強法があるのでしょうが、私は企業法が苦手であったため、平均を取れる勉強法しか行っていませんでした。 苦手な方はぜひ参考にしてみてください。
選択科目(経営学)
(1)計算
経営学の計算は基本的に答練や問題集などを回していく感じでした。
ですが、最初に行ったことはモデルの意味を理解することからでした。
リターンやリスクの計算は何のためにどのようなことを行っているのか。
オプションのグラフはなぜこのようになるのか。
コールの買いやプットの売りは。等など…。
その疑問を解決することによりたいていの問題には対応できるようになります。
私は09年受験のときにはそのようなことができていなかったため、計算の点数が全然伸びなかったのですが、それを意識するようになってからはコンスタントにいい点数がとれるようになりました。
(2)理論
経営学の理論は好きなんだけれども嫌いでした。勉強の内容としては楽しいんですけれども、受験勉強となると最悪の科目だなと思っていました。 やはり、年次によって出題傾向が全く違ったり出題形式も異なったりすることが多かったので個人的に一番勉強しづらい科目でもありました。
私はテキストを理解することが精一杯で、なかなか覚えることもできませんでした。 最悪、単語とかだけでもいいので覚えておくといいと思います。 計算ができれば足きりはないので、ある程度割り切って勉強したほうがよいと個人的には思います。
モチベーションの維持方法
モチベーションの維持はやはり重要な問題だと思います。 どんなに短くても1年は会計士の勉強を行うことになるわけですからやはり中だるみ等もあると思います。 私は日曜日は必ず休むようにしていました。 その代わり土曜日まではしっかり勉強していました。 日曜日にリフレッシュをしてまた勉強をするぞ!という気持ちを芽生えさせることができるためです。 これは人それぞれではないかと思いますが…。
あと、受験予備校に通っていると受験仲間が出来て喋ることも多くなると思います。 私は我慢せずに喋って良いと思います。逆に喋ることによって自分があまり勉強をやっていないことを思い知らされてさらに勉強しなければ…という気持ちがわいてくるためです。 私自身も基本的に人から話しかけられたら普通に喋っていました。 ひどいときは昼から夜まで喋ったりもしていました。 ですが、私にとってそれがリフレッシュに繋がっていたのかな。というのも思います。
就職活動について
最後に就職活動について書かせていただきたいと思います。
私は、発表前の就職活動を行いました。
しかし、結果は散々たるもので最終面接まで行って落とされることもしばしばありました。
まことしやかにささやかれている就職難は現実のものだと肌で痛感しました。
ですが、私は現在一般事業会社に内定を頂き、すでに働いております。 個人的には、その会社に入ることが自分の将来の夢をかなえるための一番の近道だと感じました。 面接ではそのことを重点的にしっかり喋り内定をいただくことができました。
私は公認会計士になってから何をしたいのかというビジョンを持つことが非常に大事だと思いました。なんとなく会計士を目指し始めて、なんとなく試験が終わって、なんとなく就職活動をしていたので全然自分の軸というものが定まっていませんでした。 しかし、就職活動を通じて自分がなぜ会計士になりたいのかという軸を見つけることができ、その軸を持って面接に行ったところ内定をいただくことができました。
自分の中でのブレない軸というのを見つけ出すことは非常に難しいのですが、その軸を見つけることが就職活動をはじめ、これからのキャリアプランに非常に有用なものとなると思います。 勉強の合間に、将来のキャリアプランについて考えていればもっと就職活動がうまく行ったのだろうなと痛感しました。 なので、ぜひ将来のキャリアプランを考えて、どこに入りたいのかということを明確にすると来年の就職活動は楽になると思います。
最後に
やはり、公認会計士試験の勉強は長く苦しいものでした。
ですが、合格した後には勉強していた期間はすばらしいものだったといえると思います。
少なくとも、私は勉強してきて様々な方たちに出会えて自分の人生観に大きく影響を与えていただきました。
最後になりましたが、皆様の合格を心よりお祈り申し上げております。