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とらじろーさん(男性・25歳)の合格体験記

自己紹介

はじめまして、合格体験記を執筆させていただきます、とらじろーと申します。
これから受験を始める方や、受験中の方のお役にたてれば幸いです。よろしくお願いします。

・受験歴3回(08短答不合格、09短答合格・科目合格なし、10論文一括合格)
・成績 10論文模試(大原) 200〜300位台
・本試験の成績(偏差値と順位)
  会計学 54 1000位台
  監査論 58 400位台
  企業法 60 200位台
  租税法 60 300位台
  経営学 60 100位台
  総合  56 500位台

総論

科目別の効率的学習方法

前々からよく言われていることですが、計算科目が大事であると思います。計算はやればやっただけ、努力が得点に結びつきます。私は配、最後の年は点比率の一番高い簿記の勉強に受験時間の半分くらいの時間を費やしました。今までの2回で不合格になった原因が会計学の成績の不安定さにあると考えたからです。管理会計と租税を含め、計算問題はテキストの問題集はできて当然、答練もその都度必ず復習して、がっちり固めましょう。

それに対して、努力を裏切り易い科目は監査論と経営学だと思います。とはいえ、今年度の監査論の本試験問題2のように、予備校の内容が直結した出題がされた場合には、できなければ周囲と大差がついてしまうので、「テキスト中心に網羅的に学習し、あまり深いところは追いかけない」というスタンスが一番よいと思います。

短答式試験の攻略方法、論文式試験の攻略方法

短答は、企業法をしっかり仕上げるとよいと思います。短答の企業法は誤解を恐れずに言えば、覚えた知識を吐き出すだけの科目ですし、1問正解すれば1%の正答率アップに寄与するわけですから、これほど計算に入れやすい科目はありません。

とはいえ、あの知識量を頭にひとつひとつ入れていくのは非効率ですので、ある程度体系化されたチャートが載った教材を用意し、それを直前期に時間をかけて一気に丸暗記する方法をおすすめします。何でもいいのですが、例えば私の場合は、大原のテキストで、何らかの論点のまとめの表が載っている頁をすべてコピーして、冊子を作り、直前に丸暗記して臨みました。細かいところまで覚えなくても、頭の中に「たしか、あの表のどこかにあったはず」と思いだせる状態になっているだけでも肢の絞り込みに使えるはずです。

また、しっかり配点を意識してください。問題用紙の表紙部分の説明書きに書いてあります。とくに財務会計論は配点が問毎にちがってくる可能性がありますので。

論文は、科目別の対策というのは特になかったと思います。考える問題が出てきてもあまり考える時間がないのが本試験だと思いますので、気をつけるのは時間配分のみ、解けるところからひたすら手をつけて、手をつけたところは確実に点を拾えるようにすることが大事だと思います。

モチベーションの維持方法

モチベーション管理はいろいろ方法があると思いますが、一番お勧めなのは、この人なら切磋琢磨して競い合えるという受験仲間を作ることだと思います。大規模予備校だと、あまり人と話す機会に恵まれないかもしれませんが、教室や自習室に残って勉強し続けていれば、講師にいつも質問をしにいっている人や、いつも残って頑張っている人が認識できるようになってきます。そのような人に声をかけて一緒に頑張りませんかと言ってみればよいと思います。

へこたりそうなとき、逃げ出したいときに、友人がまだやっていると負けん気が起こって、あともう少し頑張ろうという気にもなりますし、答練でもひとつの競争相手として、目標がになります。 少し冷徹な感じがしますが、途中で遊んでしまいそうな人、絶対受かってやるという意思の弱そうな人とは意識して距離を置くのがよいと思います。人間は、近くにいる人の影響を少なからず受けてしまいますので、いい影響を受けられそうな人とぜひ受験仲間になってください。

各論

ここでは私の勉強方法を書かせていただきます。どうぞ参考にしてください。

計算科目

簿記

使用した教材は、予備校テキストの例題と問題集と答練だけです。解いた日を教材の隅にメモしておき、定期的に繰り返し解き、トータル3〜4回繰り返したと思います。

問題を解くとき、毎回勘定科目を書いていると仕訳量が増えた時、時間がかかってしまうので、省略して書くといいです。受験生は皆やっていて、人それぞれ講師それぞれですが、私が受験生時代に使っていた書き方は以下の通りです。英語略をつかうと、監査法人に入った時に便利と講師がおっしゃっていました。

現金=G
現金預金=Gヨ
売掛金=UK
買掛金=KK
減価償却=Dep
減価償却累計額=AD(Accumulated depreciationの頭文字)
法人税等調整額=ちょ
繰延税金資産=DTA(Deferred Tax Asset の頭文字)
繰延税金負債=DTL(Deferred Tax Liability の頭文字)
為替換算調整勘定=T/A(translation adjustmentsの頭文字)
少数株主損益=少P/L
少数株主持分=少持

管理会計

まず、原価計算の知識が土台となりますので、勘定連絡図をそらで描けるようになることが必然であると思います。私も学習開始時期に何度も白紙に描いて練習したのを覚えています。これが描けないと、先に進んだときにどこの勉強をしているのか分からなくなりますので注意してください。
勘定連絡図→ http://kccn.konan-u.ac.jp/business/cost_accounting/contents_08/05.html

その他は、簿記とあまり変わりません。予備校テキストの例題と問題集と答練だけを使用しました。

租税法

これも、予備校テキストの例題と問題集と答練だけを使用しましたが、他科目と違って計算構造が非常に機械的で理解しにくいし、覚えにくいので、問題文の土地や建物を簡単に図に表すと、ただひたすら計算途中式をひたすら暗記するよりもスッキリしました。数式だけで処理すると、ミスをし易いですし、おすすめですので、ぜひやってみてください。

理論科目

企業法

短答用の勉強方法については総論で書いたので、論文用の勉強方法についてのみ触れます。 企業法の論文の出題はハッキリとパターンが決まっていますので、予備校で配布される論文問題集の内容を何度も読み、理解して、なるべくそれと近い精度で書けるように練習しました。文字だけだと頭に入らない場合は、絵を描いてイメージ図を暗記し、それを思い出しながら文章にする練習もしました。
当然ですが、その後何度も反復することが大事です。論文科目で一番時間を使いました。

監査論

テキストで、基準・定義等をマスターして、答練で出題される実務的な問題で練習すればいいと思います。答練で、実務的な問題も出されるかと思いますが、その場で考えて、あとは復習して本番に備えるスタンスでよいと思います。
実務的な問題もできる人は、できてしまうのかもしれませんが、周りに差をつけられないことのみ意識さえすれば、あまり深く悩まずともいい気がします。

経営学

計算部分はテキストと問題集を繰り返し、組織論や管理論については暗記量がモノをいうので、ポケットコンパス(大原の教材)を使って、ひたすら用語と意味を覚え、その都度テキストも読むようにしました。
過去の経験から、今までに見たこともないものが出ることがあり得ると思っていたので、予備校で習ったものは必ず正答するつもりでやりました。

おわりに

私は、会計を勉強して本当によかったと思います。これからどのような業界にすすむにせよ、社会で収入を稼いでいくうえで会計は切り離せないものですし、資本主義である限り、社会から会計がなくなることはあり得ません。また、IFRS導入が迫り、会計人の活躍の幅がこれから広がっていくことは間違いなく、事実です。ですので、就職状況が芳しくないからといった理由のみで、会計に本当は興味があるのだけれど、目指すのを諦めてしまおうというのは少しもったいない気もします。


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