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眠れる獅子さん(男性・20歳)の合格体験記

1.はじめに、自己紹介

初めまして。「眠れる獅子」と申します。
私は高校三年間理系で大学入学と共に文転し4月から簿記三級の勉強を始めました。大学の授業で資格の大原の講師を招く授業だったのですが、三級、二級と順調に取得することが出来、1回生の冬から大原の1.5年コースで公認会計士試験の勉強を始めました。
2010年の5月の短答式試験に合格し、8月の論文式試験に合格出来ました。
なんとか三回生在学中に現役一発合格と監査法人の内定を獲得することが出来ました。

2.試験勉強中の生活、大学生活との両立について、モチベーションの維持

私は大学の授業にもなるべく出続けながら会計士の勉強を続けていました。資格勉強の休憩がてら空気の入れ替え程度に一般教養を学び、あと大学生ということもあり友達付き合いの中でお金が必要になるので優秀生徒に贈られる奨学金を取るために直前期を除き大学の授業に多く出席していました。

また、大学入学後2回生の夏頃まではアルバイトを週2、3日程、講義の合間を縫って行っていました。理由は、やはり小遣い稼ぎです。今思うと、リスクが高いのでやはり勉強に専念するべきだと思いますが、このアルバイト経験が監査法人の就活をする上でかなり面接や履歴書のベースとなったので貴重な人生財産でもあったと思います。月に1回程度、野球のサークルにも参加していました。やはり勉強だけでなく体を動かしたりONとOFFのメリハリは1年を越える受験勉強において非常に大事だと思います。

私の通っていた予備校には、同じ大学の方が多く在籍されていたので大学でも基本的に同じ受験生の人達と過ごし、会話のほとんどが勉強に関することや質問、監査法人の就活情報などでした。この会計士試験は就活を含め、情報を早く広く入手することが大事だと思います。

長い受験生活においてモチベーションの維持は大事だと思います。私は、不安になれば受験生友達と楽しい話などをして気持ちを紛らわしたり、講師の方に質問をするついでにありきたりな話をして気持ちをリフレッシュするなどなるべく考え込まないようにしていました。また、本試験の会場には自分の良かった答練や模試の成績を持って行き自信を付けていました。自習の机には元気の出る言葉を張ってやる気を出していました。

3.勉強方法について(短答式試験)

短答式試験が狭き門になっている近年は、短答式試験に特化した勉強方法が必要だと思います。私は5月短答に向けて3月に入ったら論文科目である租税法と経営学の勉強をやめて短答特化を始めました。そのおかげで総合79点位で合格出来ました。ボーダーギリギリではなかったので短答の合格発表まで緊張することなく論文式試験の勉強ができました。結果的に早い目に租税法と経営学を切ったのは正解だったと思います。

以下に私なりの勉強法を記しておきます。

企業法

企業法の勉強法ですが、まず商法、商則、商行為です。これらは、講義を全く聞いていなかったのでAXLのレジュメを使っていました。AXLのこの範囲のレジュメは非常にコンパクトだったのが使った理由です。この範囲は、答練、模試を含め点稼ぎの範囲だと思います。金商法に比べ問題も易しいですし範囲も狭く、一度は見たことのある問題が本試験でも出題されるはずです。

会社法については、テキストに記載されている判例以外はポケット六法をひたすら読み込みました。ある程度回転数を稼げば、条文がかなり暗記できているはずなので問題は、単純に六法に書かれていたかどうかを思い出してきいたことがない肢はバツだとすぐに分かるようになるはずです。ただ、六法ベースで勉強するとどうしても細かい範囲があるので、そこは過去問や答練をを見て触れられていなかったら捨てる勇気も必要だと思います。効率良く六法ベースで勉強してください。

金商法は、、テキストに記載されている事項だけを覚えて本試験に望みました。金商法は範囲が広く、また問題も難しい、覚えにくいので自分は時間効率が悪いと思いあんまり勉強していませんでした。

管理会計論

管理会計論については、LECの論文問題集を短答の管理会計論の理論に使っていました。また、原価計算基準は上記の六法ベースでの勉強のように基準に載っていなければバツ肢だというレベルまでもっていきました。

自分は計算が得意だったので計算はかなり慎重に得点源にしていました。管理会計論の本試験の問題は、計算と原価計算の理論で稼ぐべきだと思います。ハイテクやマネジメントなど管理会計の理論はBSCやABMに代表されるように実務色が強いので、難しいのではないかと思います。

監査論

監査論については、テキストを何回も読み込みました。意見報告書などの様式などもテキストに載っていたのでテキストが一番効率良く範囲をカバーできるのではないかと思います。ただ、公認会計士法や倫理規則などは監査法規集を用いていました。監査論は一番の苦手科目だったので、本試験の前日の夜は、監査論のみ短答答練を12月と5月分全部やって自分に自信をつけて本試験に望みました。

簿記

簿記については、管理会計の計算と同様に武器にするべきものだと思っていました。個別問題の配点は高いですし総合問題も取れるところを確実に取るスタンスが合格に必要だと思ったからです。

私は、大原が提供している大原の厳選過去問題答練を入手し何度も何度も解き、周りの人達との計算力の差別化を図っていました。論文式試験では計算の比重はそれほど高くないですが短答式試験において、確実に点が取れるのは、計算です。理論と違ってテキストに記載されている細かい範囲まで網羅的にやってもそれほど時間はかからないはずですので損はないはずです。

財表

12月の試験までの過去問分析をすると会計法規集の読み込みでなんとかなる問題が多かったので会計法規集の読み込みをしていました。テキストは講義後全く使っていませんでした。しかし、本試験では、あまり会計法規集からの出題が無かったように思えます。AXLの財表もやっていたのですが講師の知識の深い雑学的な話を覚えていたので解けた問題もありました。

本試験を振り返ると会計法規集は最低限マスターして、プラスアルファ余裕があればIFRSや会計の歴史など会計法規集以外のテーマにも少なからず知っておくほうがいいかも知れません。

4.勉強方法について(論文式試験)

私は、大原公開模試130番台TAC全答練500番台でした。どちらもB判定です。普段の大原の答練では、会計学と企業法がかなり良く、その2教科で引っ張り総合でAかBといった成績でした。本試験は、周りの友人皆が取れているところを落とすミスが目立ち1500番台での合格です。模試が自分なりに良かったのでそこから手を抜いてしった事が原因だと思います。模試の成績は就活でも聞かれなかったので、良くも悪くも模試を気にすることなく本試験に向かって欲しいと思います。

会計学

一応、科目を取れる点数でした。
感想としては、管理会計論については計算が出来ればかなり優位に立てるのではないかと思います。今年の理論は比較的容易な理論だったという講評があったのですが、難しい時でも計算が出来ればカバーできます。短答を含め計算が重要な教科だと思います。

財表、簿記については、計算はウエイトが低いので理論の勉強が大事だと思います。しかし、財表の本試験問題は見たことのある問題が少ないので努力が報われにくい面もあります。そこで、普段から理論の勉強をする際に単に暗記するだけでなく応用力思考力を養うことが必要だと思います。

租税法・監査論

租税法と監査論は1900番台でしたのでアドバイスすることは、あまり無いと思います。
租税は、所得税と消費税の計算が0点でした。でも足切りでは無いので、短答特化で忙しくなった方も法人税だけでも頑張ってください。理論は大原の理論対策が非常に分かりやすかったです。
監査論は苦手科目だったので、すいません。。。

LECの論文書き方講座という元試験委員の方の講義を受けたのですが、大原の講義の何倍も自分にとって良かったです。かなり気付いていない点が論証方法も含め浮き彫りになると思います。

企業法

一番好きな科目だったので、一番時間を使っていました。基本書にも手を付けて、他社の差別化を図るためにテキストに載っていない論証を書けるようになっていました。どちらかと言えば司法試験の勉強の為の論証を参考にしていました。本試験もどんな問題が出るか楽しみでしたが、第一問は35点程換算後の得点がありましたが、第二問は全く書けませんでした。理由としては、ヤマを張って少数説の勉強をしすぎたあまり、浅く広い勉強が出来ていなかったことだと思います。予備校ベースの友人も科目取っていたので、私みたいな勉強法ではなく素直に予備校ベースでいいと思います。

経営学

5月短答が終わってから本格的に経営学の勉強を始めましたが、科目を取れる点数でした。なので、短答式試験に特化した勉強方法が必要だと述べましたが挽回は可能だと思います。 私は大原に通っていましたが、経営学の第一問部分についてはTACの経営学も取っていました。理由としては、母集団の中でTACの占める割合が多いので知識型の第一問部分で差を付けられたくなかったからです。おかげで第一問は31点程換算後の得点があり満足でした。

ファイナンスの計算については、大原のみで勉強してました。短答式試験後から本格的に経営学の勉強を始めたのであまり時間がなく、答練を回転することに努めました。そこでは、単に数字を合わせるだけでなく解説部分まで深く理解することに徹したのでファイナンスの理論も理解できました。とても効率良く出来たと思います。

5.最後に

私は、この会計士試験は大半が運だと思っていました。
その運は、
1.私は緊張するとすぐお腹が痛くなるように当日の体調の良否
2.出題された問題の得意不得意
3.前日にたまたまチェックしていた範囲が出題された
etc...

ですがその友人は勉強すればするほど運は強くなるものだと言っていました。
彼が言うには、
1.本番のために自信を付けるように結果を出して勉強してたら緊張もしない
2.勉強したからこそ得意な範囲が増えて不得意な範囲が減った
3.前日に勉強したからこそ本番で出来た。
etc...

まぁ屁理屈にも聞こえるかも知れませんが、物事を運だ!といって片付けるよりかは後者のほうが合理的かもしれません。
私も勉強すればするほど合格に近づくのは間違い無いと思っています。
それが運なのかどうかは分かりませんが、頑張ってください。


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