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フレッシュ・トマトさん(男性・20歳)の合格体験記

はじめに

はじめまして。
まずは、簡単に会計関連の略歴から述べたいと思います。

 2009年 8月: 簿記の勉強を開始
 2010年 2月: 日商簿記2級合格
 2010年 6月: 会計士を志し、TACの通信講座を受講(2011年合格目標)
 2010年10月: 日商簿記1級合格
 2010年12月: 短答不合格(67%)
 2011年 5月: 短答合格(76%)
 2011年 8月: 論文合格(150位前後)

ありがたくも本年度の試験において一発合格することができました。 その経験が勉強中の皆さんやこれから会計士を目指そうとする皆さんの一助になれば幸いです。

勉強法総論

基本的にTACのみを利用していたため、TACのカリキュラムに沿った勉強を行っていました。通信でしたので、講義は配信されるたびに毎回受講し、特に租税・経営を捨てたりはしていませんでした。

おおまかな勉強の流れとしては、まず、TACの基礎期が終わり上級期が始まるまでの7月終わり〜9月までの期間に基礎期の内容を総復習しました。問題集をもう一度解き直し、基礎を固めました。9月に上級期がはじまってからはカリキュラムに沿って受講し、適宜、問題集による復習。10月終わり頃から短答を意識した問題演習などに取り組みました。

12月短答を終えてからは、租税・経営を固めることに特に力を割き、論文でも戦えるだけの力を一旦つけました。3月の全答練後からは租税・経営を捨て去り、短答に特化。5月短答を乗り切ってから、1日だけ遊びまくった後、論文対策の仕上げを行いました。2か月近く租税・経営には触れていませんでしたが、一度3月までに固めておいたため、「忘れたものを思い出す」という形になりました。(経営は思い出し切れず、一番悪かったですが…)

各科目勉強法

財務会計論(計算)

この科目が勝負の分かれ目だと思います。一番配点の多い科目であるため、得意になると大きなアドバンテージを得られるでしょう。私の場合、短答・論文共にこの科目を得点源にできました。そのためには基礎期からの細やかな復習が大事かと思われます。

上級気に入るとわからない問題が増えてきますが、多くの場合、つまずく原因は基礎期の内容が理解できていないことにあります。私の場合、短答前に1回、論文前にまた1回、最初の現金預金から上級の共同支配企業の形成まで一通りの問題集を解きました。最初のほうに勉強した論点は忘れていることすら忘れていることもあるので、総復習は効果的でした。

財務会計論(理論)

短答では細かい知識も要求されます。私は自分でテキストを音読したものを録音し、移動中などに聞くという勉強法を実践していました。声に出すこと、耳から聞くことという今までと違った刺激が加わるため、問題を見たときに、頭の中で音声で思い出すことができたりしました。

論文に対しては、常に「回答を書く」ということを意識していました。実際に書く必要はないですが、漠然とした知識ではなく、文章として回答できるように意識していました。また、短答・論文共にTACのテキストの章末問題を主に解き、わからないところはテキストに戻るというやり方で勉強していました。

管理会計論

わりと得意な科目でした。基礎期からの理解の積み重ねが重要かと思います。あまり手を広げずに確実に解ける分野を着実に増やしていく戦略でいきました。短答・論文共に、質と量の両面から見てどう頑張っても解ききることのできない問題が存在します。そこで取捨選択をしっかりと行い、取れる問題を確実にとっていく姿勢が大事になってくると思います。

私はTACの問題集・答練以外には手を出しませんでした。その代り、確実に答えられるように何度も繰り返し復習していました。また、理論は何かしら書くことを心がけると良いと思います。完全な回答を赤くことのできる受験生はごく少数だと思いますので、少しでも点数をもぎ取ろうとする姿勢が大切かと思います。

企業法

法律系は暗記にたよると苦しいので、講義を聴きながらどのくらい理解できるかが重要な気がします。短答対策には肢別問題集・過去問を活用しました。問題から○×をすぐに判断できるようにし、わからない問題があったらテキストに帰って復讐するという方式をとっていました。この際、問題が○か×かのみを理解するのではなく、なるべく周辺の知識もつけていくようにしました。その答えが載っているテキストのページをもう一度読み直し、知識の確認をするなどしていました。

論文対策ではTACの問題集を主に使用しました。直前期には1日1〜2問答案構成を考える訓練をしました。また、基本的な論証例についてはすらすら書けるように暗記していました。主にテキストに載っている短い論証例です。この論証例のコピー&ペーストで本番の答案が作成できることが多く、非常に役立ちます。

監査論

最初のほうはできていましたが、最終的に一番の苦手科目に。「いかに失点を防ぐか」を目標とする「守り」の科目の筆頭でした。監査の理論的な部分ではテキストと監査基準・委員会報告書の読み込みで対応できます。しかし、事例問題(このような状況ではどのようなリスクが存在し、どのような監査手続きを行うかなど)には苦しめられました。これは問題数をこなして感覚を身に着けていくしかないと思います(実務を経験できれば楽なのですが…)。

私の場合、答練で出てきた問題は確実に得点できるようにしようと、すべての答練の問題を復習して完璧にしておきました。結果として、平均程度の成績はとることができました。

租税法

最初のうちはピンとこない科目で、一番の苦手というか嫌いな科目でした。税金は政策なので、論理的な説明がなかなかできないため、理解に苦しんだのがその理由でした。しかし、税金が課される趣旨を抑えながら、計算式を暗記すれば、点数がのびるようになりました。特に、ある程度形式化された出題であるため、数字のあてはめ方さえ間違えなければ点数は伸びるはずです。

所得税・消費税を捨てる方が多いと聞きますが、一度理解してしまえばできるようになる分野ですので、一回は極めてみることをお勧めします。最初は一番の苦手科目でしたが、最終的には一番の得点源となり、成績も一番良かったです。

選択科目(経営学)

とりたてて法律や数学が得意なわけではないため、経営学を選択しました。ファイナンス論に関してはしっかりとした対策が必要かと思います。「どのような論理でその数字が求められるのか」を理解すれば、計算式も覚えやすいかと思います。

組織論・戦略論については広く浅くの知識が要求されるため、直前期にパラパラとテキストを読み、無理やり詰め込みました。大学の授業で触れた内容があったりしたため、経営系の授業をとっている方は、結構できるかもしれません。(私は経営学部ですが、経営学の成績が一番悪かったです…)

生活面について

最初のほうは12時に寝て5時に起きるという朝型生活をしていました。朝、夜どちらに強いかは人それぞれだと思いますが、自分に合ったリズムを確立することは大切だと思います。中途半端な生活スタイルは体に負担をかけるため、避けるべきでしょう。

早く起きるコツとして、夕食を消化の良いものに変えるとよいと聞きました。脳を動かすためのエネルギー源として炭水化物が必要なため、一時期、夕食をお茶漬けばかり食べていた時期もありました。そのせいかどうかはわかりませんが、朝の目覚めは良かったです。

また、勉強は孤独な闘いですが、1人にならないということも大切です。1人になると精神的に参ってしまう場合もあるでしょう。私の場合、学生寮でのボランティアや部活動など、人との交流を断ち切らないようにしていました。本当に周囲の方々に支えられて合格まで勉強し続けることができたと考えています。激励を続けてくれた恩師や、寮の仲間などには感謝しています。

さらに、長期戦になるため、モチベーションの維持は重要な問題だと思います。辛くなったときには「自分はなぜ公認会計士を目指したのか」という原点に立ち返ってみるのも良いかもしれません。人それぞれさまざまな理由があると思いますが、最初の気持ちをもう一度思い出してみれば、モチベーションも復活するのではないでしょうか。

おわりに

以上述べてきたアドバイスは私個人の見解ですので、これを踏まえて皆さん自身で合格までの道筋を描いていっていただきたいと思います。

現在、勉強中の皆さんは大変かもしれませんが、冬は必ず春になるものですから、その時を楽しみにしながら勉強を続けていっていただければと思います。

長文の合格体験記を読んでいただきありがとうございました。


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